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一景のススメぃ

私こと一景が、相方、水海とカワいくもユルい品々を求める日々。ゆるいキャラだったり、グッズだったり、本だったり。時には真面目に語ったりします。

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「嘘つき探偵 二丸修一著」主人公の椎名誠十郎は八頭身体型と王子様キャラで、人は嘘を欲している、嘘は必要悪だと言い切ります。




こんにちは。水海です。
今日は嘘つき探偵・椎名誠十郎 (メディアワークス文庫) のご紹介です。



ウソを見破れるのは一流の嘘つきだけ…、帯の言葉に引っかかりました。

高校時代からの親友が突然の失踪をしたことから物語は始まります。

同居をしていた千脇奏は、親友の安否を心配し、親友を捜索してもらうために、妙な噂の椎名探偵事務所、別名:嘘つき探偵事務所を訪ねます。

嘘つき探偵の椎名誠十郎はモデルのような八頭身体型と王子様キャラクターで、人は嘘を欲している、嘘は必要悪だと言い切ります。

明神秋馬は、きりっとしたスーツと眼鏡が似合うエリートビジネスマンのような警察官で誠十郎の同級生。『困っている人は助けるもの』という信念で行動する秋馬に、自分と同じ価値観を感じ、実行する秋馬を奏は尊敬します。

二人は外見も内面も対照的で喧嘩ばかりしていますが、実は不器用で誠実ないいコンビでした。
誠十郎に親友の美久を捜索してもらえることになったものの、100万円の料金を請求されます。

田舎から出てきたばかりの貧乏学生の奏には支払える筈もなく、住み込みで掃除、洗濯、炊事を申し出たことから、この対局な格好良さを持つ二人と同居することになります。

一介の探偵事務所に現役の警察官がいるのは何故か?親友の失踪と、嘘憑き事件と呼ばれる犯罪の真相。

誠十郎の悲しい過去の経緯も絡んで、事件の奥にいる”女王“の存在が見えてきます。



嘘と真実は表裏一体。



自分や関係者側から見る面と、第三者から見る面では、物事に対しての見え方や、捉え方は自ずと違ってきます。


自分が思っている真実と、自分が他人に見せたい真実、矛盾を抱えた相反する心の闇と救いを求める心。

人の心の隙間に入り込み、巧妙な罠を張り巡らす女王の洗脳。

絶妙な三人の掛け合いと、事件解決のために関係者を追い詰める言葉の駆け引きがテンポよく一気に読み切れます。



三人の同居生活が今後どうなっていくのか、次回作を早く出して欲しいと思っています。





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安東あや「新宿陰陽師 」突然自分の身に降りかかる厄災。誰も自分の身に何かが起こることを想像していない…それこそが想定外。



こんにちは、水海です。
今日は新宿陰陽師 (メディアワークス文庫) をご紹介です。

人や物、情報や思考が氾濫している現代で、誰も自分の身に何かが起こることを想像してはいません。

事件に巻き込まれることもなく、誰かに恨まれることも、誰かを恨むこともなく、ごく普通に生きていけたらどんなに幸せなことでしょうか。

人の心に巣くう闇を抱え、多くの人間たちの欲望も、希望をも飲み込む巨大都市、東京。その片隅では、何かが起こっています。

突然自分の身に降りかかる呪詛。
現代では有り得ないとは言い切れない、そんなお話です。

大手企業に勤務し、都会で一人暮らしをしている本条千晶は、見た目だけは美人なため、対外的には他者が望むイメージ像を壊さないように生活しています。

外見に反し、内面はズボラで男前、片づけられない女でした。
祖母からもらったお守りが壊れ、怪異な出来事を体験します。

その困り事をきっかけに、赤星和真という若い陰陽師と知り合い、事件は無事に解決しましたが、依頼料を払えないことから、事件が起きると依頼料の代わりに手伝わされ、巻き込まれていきます。

目立つ金髪と格好はホストかチンピラにしか見えない和真でしたが、陰陽師としての腕は一流で、22歳の若さに似合わない、覚悟と危うさを持ち合わせていました。

事件の裏側に潜んでいたのは、人の心が引き起こしてしまう事象でした。
ささやかな想いが、強い念へと変じ、心や行動が制御出来なくなってしまうこと。

自分の知らないところで、人に影響を与えたり、妬まれたり、恨まれたりもしてしまうこと。

古くから伝わる陰陽道が、様々な面で現代に根付き、現実に呪いは存在し、他人を簡単に呪詛してしまえるものなのだと感じました。



 



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友麻 碧 著「かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします 」読み進むうちに、お腹が空いてきて、あったかい、美味しいご飯が食べたくなってくるお話?



こんにちは、水海です。

今日は
かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)
をご紹介します。


あやかし、鬼の嫁…。

その言葉だけでも反応してしまいました。

あやかしと人の間に生じる人情味が微笑ましい気持ちになれる物語で、読み進むうちに、お腹が空いてきて、あったかい、美味しいご飯が食べたくなってくるお話です。


津場木葵は、幼いころから人ならざるもの、あやかしが見えてしまう得意な体質でした。

そんな経緯もあり、親からネグレクトを受けていました。施設に預けられ、家族や親戚には見放されていました。


ある時、施設に祖父の史郎が葵を迎えにきて、育ててくれることになりました。葵にとっては、優しい祖父でしたが、それまでの史郎は、とても自由奔放で責任を負わない風来坊のように生きてきた人でした。

世間一般的には"くず野郎"て呼ばれてしまう悪名高き人生を謳歌していました。
そんな史郎があっけなくも亡くなり、女子大生の葵は一人になってしまいます。

遺品を整理していると、中にある写真から、気になる一枚が目に留まります。
どこかの老舗旅館とおぼしき宿の前で、宿の看板には『天神屋』。若かりし頃の祖父が映っていました。

写真を裏返してみると、怪しい殴り書きがあります。


かくりよの宿屋に泊まりけり
重大な約束事あり…。


生前の祖父の悪名から厄介な匂いを感じ、見なかったことに決めますが、葵の前に、初めて見るあやかしが腹を空かせて現れます。

鬼の面をつけた、明らかに怪しいあやかしでしたが、空腹で困っているものたちを放置できない質の葵は、危険を感じつつも、お弁当をあげてしまいます。

それは、葵と同じ霊感体質を持っていた祖父の史郎に教えてもらったこと。
見える人間は、あやかしを引き寄せて狙われやすい。
身を守る術に、葵は、史郎に料理を教えてもらいました。

大学の帰りに、お弁当箱を回収すると、あやかしたちの住む隠世(かくりよ)へと引き込まれてしまいました。

訳も分からず着いた場所は、写真で見た宿『天神屋』。
お弁当をあげた、鬼の面をつけたあやかし以外にも、様々な面をつけたあやかしたちが葵を取り囲み、史郎の残した約束事を果たせ、と詰め寄ってきます。

借金を抱えたままで死んだ史郎の代わりに、払えないならば鬼の嫁になれ、との無理難題を押し付けます。突然の話に振り回される葵がどうなってしまうのか。史郎は、本当に借金のカタに葵を差し出すつもりだったのか…?


鬼の面をつけて、葵の前に現れたあやかしは、鬼神で宿の大旦那様。葵が嫁入りをしなければならない相手でした。

祖父の借金を返済し、鬼神への嫁入りはしないと啖呵を切った葵は、宿で働き口を見つけなければいけないことに…。

他の面をつけていたのは、宿の幹部であるあやかし。
一癖も二癖もあり、敵意を剥き出しにして、葵を翻弄するあやかしたちでしたが正面から渡り合い、味方が少しずつ増えていきます。

奮闘してるうちに分かったことは、祖父の史郎が隠世でも悪名が高い人物だったこと。
常に葵を助けてくれる若旦那の銀次さんは九尾の狐。史郎を恨み、葵に敵対心を丸出しにしてくる、番頭で土蜘蛛の暁。

鬼神の大旦那様を慕う雪女で若女将のお涼。
一番解らないのは大旦那様である鬼神の葵に対しての態度と、祖父の真意。

祖父に喜んでもらうために作って磨いてきた料理の腕前と味。
その味は、あやかしの好む味付けで葵の身を守る術となっていたこと。



今回のお話だけで、全てが明らかにはならないので、少しずつ明らかなり、早くその先を読みたいなと思います。

かくりよの”境界の岩戸“高天原、常世、隠世、現世、黄泉、地獄という世界へ続く境界線。
隠世と現世を自由に行き来していた祖父。

葵が幼いころの朧気にしか覚えていない記憶。

人にも、あやかしにも、関わりや居場所、約束事の重みや想い、願いがあること。

先ずは、大旦那様の好物が何なのか、葵に思い出してほしいと思います。





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かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)



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