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一景のススメぃ

私こと一景が、相方、水海とカワいくもユルい品々を求める日々。ゆるいキャラだったり、グッズだったり、本だったり。時には真面目に語ったりします。

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平井 和正・死霊狩り①を読む。世界観に人間の持つ残虐性と暴虐性が表現されている



こんにちは、水海です。
今日は少し前の作品ですが、死霊狩り(ゾンビー・ハンター)1 です。


平井さんの世界観の根底には、常に人間の持つ残虐性と暴虐性が表現されています。

元レーサーの田村俊夫は、レース中の事故で瀕死の重傷を負いましたが奇跡的な生還を遂げますが、事故原因の真実を隠蔽するために邪魔な存在として、チームからは解雇され、レース界からも追放されてしまいました。

今までの華やかな世界から一変、地位も夢も恋人まで失った俊夫は、絶望の果てに暴力団を殺傷する事件を起こし、警察に追われる身になっていました。
そんな俊夫に近づいてきた得体の知れない男たちから常識はずれの条件で、海外の秘密組織に高額な報酬と引き換えに身柄を買い取られます。 他にも人種や国籍も雑多な人間が、俊夫と同じように選抜試験を受けるため島に送り込まれました。

CIAやFBI、犯罪者といった暴力の猛者たちばかりの連中が一堂に集められて行われた生存競争。
そこで生き延びた生存者も、更に過酷で特殊な訓練を秘密キャンプで受けさせられました。 俊夫は、凄惨な生き残りをかけた生存試験で、二人の仲間と共に生き延びていました。

驚異的な回復力と、ナイフ使いの名手でもある、元パレスチナ民族解放戦線の女兵士、ライラ・アミン。 日本企業に対する破壊工作活動に失敗して捉えられた男で、超人的な体力と、人体の経絡秘穴を知り尽くした技も持つ、元中国保安省破壊工作員の林石隆(リン・シールン)。

最初に集められた二千人のうち、百人に一人の割合でしか生き残れず、残った人間は死ぬか発狂の道を辿りました。八ヶ月の養成期間。俊夫も、訓練で左目と左腕を失い精巧な義手と義眼を与えられました。 何のために、ここまで過酷な試練を受けなければならなかったのか。

施設の司令官である"S"を抹殺して、島からの逃亡を決意し行動を起こします。対峙した"S"を前に、林とライラから話を聞いてほしいと懇願。その真実は、緑色の物体が人体に寄生していること、地球外生命体による、宇宙からの侵略を受けといるという事実でした。真実を知っても、話を信じていない俊夫は日本に戻ります。

姉の由紀子と恋人のジャンジーラが俊夫を迎えてくれますが、"S"の思惑通りに踊らさていた現実が俊夫に突きつけられることに…。俊夫は、ゾンビーハンターとして侵略者を葬り、"S"に復讐するために生きることを誓います。


圧倒的な破壊と暴力、国家的な規模で大義名分の上になされる非人道的な活動。一個人の平和という、脆く簡単に崩れ去る現実。 現実世界でも、紛争やテロ活動、残虐な事件が身近なところでも数多く起こっています。 普通と信じて疑わない現実世界で、何が嘘で何が本当なのか、どこまでの真実が知らされているのか、何も知らないでいることの罪と幸福を感じてしまいます。




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猫ブチさんがLINEスタンプになった!かわいいスタンプでファン感涙。ネコブチさんではなく、「ねこぶちさん」が公式名で、版権元も判明!



ついに!

LINEスタンプに、ねこぶちさん登場!

待ってました!


LINEのクリエイターズスタンプで配信中!

楽しい絵柄がたくさん!

これで、知り合いに勧めるのもラクになりますね。
LINEでポン。スタンプなら自然と広まることでしょう。

こちら▼のアドレスでクリエイターズスタンプの「ねこぶちさん」ページへ行けます。
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同時に、今までナゾだった、版権元が判明!


株式会社ベビーフェイスという会社らしいです。
やはり、いろんなブランドを持つアパレル関係の会社です。


HPもありますので、ぐぐったりしてみるといいかもです。


LINEスタンプにもなって、勢いに乗り捲くりの猫ブチさん。
いや、公式には「ねこぶちさん」が正解ということでしょうか。

今後の展開が、ますます楽しみですね!




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「羽根川牧人 香魅堂奇譚」京都、オカルト奇譚、お香、魑魅魍魎、そして俺様的なキャラクター。ついつい惹かれて、新しい作家さんを試してみました。

 


こんにちは。水海です。

今日は香魅堂奇譚 (富士見L文庫)をご紹介します。

京都、オカルト奇譚、お香、魑魅魍魎、そして俺様的なキャラクター要素と文庫の装丁に、ついつい惹かれて、新しい作家さんに手を伸ばしてしまいました。
この春、京都の大学に通うために島根の田舎から出てきたばかりの倉見麻衣は、霊感に悩まされている女子大生。

霊が視えてしまうために、バイトの面接を受けても、霊がいる職場では働けないと、バイト先を決めることもできません。
何とかバイト先を見つけようと面接に向かう途中で、黒猫の霊に憑き纏われて、必死で逃げているとバイトの面接時間に遅れてしまいました。
黒猫の霊から解放されて逃げ込んだ路地で途方に暮れていると、不思議な芳香が漂っていることに気がつきます。

香の匂いを辿り見つけたお店は、京都ならではの趣あるお香専門店《香魅堂》。そして、軒先に貼られた1枚の紙には、アルバイト募集の文字が…。

しかも、『視える人優遇』。

思い切って店内に入り尋ねると、中から出てきた店主は、女性が嫉妬を覚える程の綺麗な美青年でしたが、慇懃無礼な態度と物言いに働いてみたいと思ったことを後悔します。



店主の名前は、香崎辰巳。



バイトなど募集してないと言い放ち、麻衣の言うことを馬鹿にしますが、匂いを嗅がれただけで自分の素性を言い当てる辰巳に、霊感体質に悩まされていた麻衣が食い下がります。
そこに、辰巳の友人で住職をしている清風が登場し、飄々とした彼に流されて、三人で怪奇現象を解決することに。

天才的な嗅覚の持ち主である辰巳は、霊などいないと公言して霊感を否定。その上、匂いで人間を判断する人間嫌いで出不精の除香師。

僧侶とは思えない軽々しい発言で人を振り回す友人の清風。

一見すると大人しく控えめに見える麻衣も、実は激情型で正義感に満ち溢れています。
辰巳や麻衣、清風さんの他にも、麻衣の大学の友人で男気のある千夏。
辰巳の香に絡み香炉造りをしている陶工の鈴間晶。

千夏のバイト先の珈琲店の店主でバリスタの瀬尾。
辰巳の兄で呪香師の戌亥。一つのオカルト騒動の短編形式で、一章のお話が進む毎に、個性的なキャラクターも増えて、キャラクターの人物像や過去なども少しずつ明らかになります。
香道の奥深さや、京都の持つ土地柄にも興味をひかれますが、人間の匂い、人間の想いや感性、品性についても考えさせられます。

また、日本古来の物事の捉え方や考え方になるのか、式神や付喪神、大切にしてきた物に宿る魂の存在なども大好きです。

記憶に結びついた匂いから香で人を救ったり、香で魔を祓うことのできる除香師が、現実の世界でも実在してほしいと思ってしまいます。




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