小説 2015/07/13 本多孝好「ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2」人気シリーズのACT2。 18 こんにちは。水海です。 今回は前回に引き続き人気のストレイヤーズ・クロニクル ACT-2 (集英社文庫)です。 ストレイヤーズ・クロニクルの2冊目です。 幸い既に続刊が刊行されているので、勢いのまま先を読めるので嬉しいです。 特殊能力を持つ昴たちは、渡瀬にアゲハを生け捕りにするように命令をされます。 東京で開催される国際会議に出席する学者の1人が、アゲハの生みの親であり、アゲハの復讐の対象者でした。 戦いの舞台となった、国際会議の会場であるホテルのセキュリティの担当をする神谷昌樹は、歪んだ思想と鬱屈からテロ活動を個人的に計画し実行に移します。 渡瀬からは、殺さずに捕まえるという命令と、伊原卓という元自衛隊員が率いる警備会社の協力。 渡瀬の意図とは関係のない所で、アゲハの襲撃と戦いが交差します。 昴たちの前に、アゲハの面々が少しずつ姿を現し接触をしてきます。 それぞれが作られたラインの違いから抱えている問題と葛藤、目的のもとに行動するために相容れることは出来ませんでした。 昴が渡瀬に仕えなければならない理由…。 人質の亘、既に亡くなっている寛人、残されている沙耶、隆二、良介。 昴たちが作られた環境から推論によって導かれる仮説は、脳機能または神経系に破綻をきたす可能性があることでした。 もし仲間が破綻をきたしてしまったら、渡瀬の持っている力が必要でした。 一方のアゲハたちは、人としての進化の過程を外れたグループでした。 秀は、表皮を意志的に硬化させて操り殺傷する能力。 モモは、銃のように口から金属片を連続で射出できる能力。 輝は、腕を4本持つ外見的な変化。 碧は、高周波の音波を放つことによって、現場の状況を脳内で精密に把握できるコウモリのような能力。 グループのなかでは、一番普通の人間に近い者でした。 静は、優しげな声と美しい姿で相手に近づき嗅覚から忍び込む力を持っていますが、詳細な能力は明らかになりませんでした。 車椅子に乗った少年の学はアゲハの中心で、アゲハを支えていました。 渡瀬の指示で生け捕りにしうる唯一のアゲハ。 渡瀬が求めていたのは、最初から学の身柄でした。 すべてを与えられ、無限の可能性を託されて生まれてきた、最初の実験体である昴。 その後に生まれた、成長の過程で個体として、いびつに後天的に特化する能力を与えられ、いつ破綻をきたしてしまうのかも分からない爆弾を抱えた、昴の守りたい仲間たち。 昴たちとは異なるラインで緻密な計画の上に先天的な変化を与えられた学と学のの仲間は、プロトタイプにして最終形でした。 概念として性欲を理解できても、自分の中に生み出すことができないため進化をしない、個体の終焉として死が待っているだけの存在でした。 すべての蓋となり、未来を閉ざすために生まれてきた、最後の実験体である学。 学にだけ与えられた進化の可能性は、感染でした。 昴にとって、渡瀬に対する切り札になりうる学の能力、学の語る真実を知って、昴が選ぶ未来は、何を望むのか? 学は昴に何を望むのでしょうか? 狂った化学者と一部の権力者たちによって、人為的な作為の元に作られた能力者たち。 底の知れない渡瀬は、何を目指しているのか? 昴は、仲間を守りきることができるのか? 今後の展開も、とても気になるところです。 ▼PCの方はこちらからアマゾンへいけます。 ▼スマホの方はこちらからアマゾンへいけます。 ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2 (集英社文庫) ▲にほんブログ村「書評・レビュー」ランキングにも参加しています。 [0回]PR