小説 2015/03/01 天命探偵 真田省吾 (新潮文庫)神永学に想ふ こんにちは。水海です。 神永学さんの小説には、各本編のシリーズ中に、別の本編のシリーズに登場する人物も重なって登場をしてくるので嬉しくなります。 今回は、天命探偵シリーズについてのお話しです。 中西志乃は幼い日、母との買い物中に事故に巻き込まれて母を亡くします。その事故が元で、自分も精神的な後遺症から、足が動かず車椅子での生活を余儀なくされていますが、予知夢を視るようになりました。 最初のうちは、ただの偶然、悪夢と思っていたものが、ニュースに取り上げられて夢と同じであることに驚愕します。 予知夢で視た未来を変えるために行動を起こした先で真田省吾と出会います。 探偵社に勤めている省吾は親代わりでもある探偵社の所長と美人の仲間と一緒に依頼された事件の張り込みをしていました。 事件をきっかけに、志乃と省吾が近づき互いに惹かれ合っていきます。 依頼された事件を解決する為と、志乃が予知夢で視た未来を変える為に、無鉄砲な省吾は突っ走ります。 志乃も、自分の為に周りを省みず無茶ばかりする省吾を想い、前向きに行動して予知夢の未来を変えようとします。 省吾とは、志乃の予知夢を通して以前から知り合っていたことも分かってきたりするので、想いがどこまで通じているのか、それぞれの視る真実とは何かということも考えさせられます。 前回の心霊探偵八雲シリーズでもそうですが、見える側と見えない側にある心の闇と光。 人が人を想う強さや真実、解り合うための努力という人間の心理や性についての描写が好きです。 他のシリーズも気に入っているので、神永学ワールドを堪能して頂きたいと思います。 フラッシュ・ポイント: 天命探偵 真田省吾4 (新潮文庫) クロノス: 天命探偵 Next Gear [0回]PR